読書生活2008年4月増刊号

<2008Apr増刊号>
論文執筆からの逃避?か
最近、読書量が増えてしまいました。
で、増刊号です。11冊。

・ナイスな読書
一度、最後までページをめくる。
時間は短いものは20分、長いもので1時間ぐらいです。
大事なことが多く書いてあれば、
メモとりながら読み直します。
そうでなければ読書メモ書いて終わり。
知らない漢字は、すべて辞書引きます。

<読了>
(おすすめ)
●大平健「やさしさの精神病理」岩波新書1995
→「やさしさ」の方向って変わってたんですね。
他者に向けるもの、から、自分のためのものに。
若い人が言う「うざい」とか「うっとおしい」の意味がはじめて分かった気がし
ます。
新入社員研修で「心療内科・池見酉次郎・中公新書1950」を読めと薦められまし
た。1985年のことです。「心の病」の増加が社会的に認知されはじめたころでし
た。
その後バブルでみんな忘れていた。
しかし病気は進んでいたのですね。
この本が書かれたのも、18年前。
現在はどうなっているのでしょう?
精神科医なら治してあげれば、よい。
でも人生や仕事を共有しなければならない、
私たちふつうの人はどうしたらよいのでしょう。
治してあげるだけではすまない。
我慢してつきあうのか?
それとも疎遠を心がけるのか?
...こちらがノイローゼになりそうです。
●三森ゆりか「論理的に考える力を引き出す」一声社2002
→論理力向上のヒント満載。一見、子供教育用ですが、大人、特に指導的立場の
人には是非読んでもらいたい。
●ルース・ベネディクト「菊と刀-定訳」社会思想社1967
→戦中にまとめられた日本人論です。
義理と義務についての分析など、するどいです。
アメリカがいかに日本を研究していたか分かります。
そのころ日本は何をしていたのでしょう。
他国分析が足りなかったのは間違いなさそうです。


(まあまあ)
●藤原正彦「国家の品格」新潮新書2005
→超ベストセラー。品格ブームの魁です。
武士道への回帰、エリート教育の再興。
おっしゃる通り!なところは多い。
「日本人がんばれ」のメッセージも分かりやすい。
全体的にたいへん共感できる。感動しました。
しかし、
私は「聖人政治」は結局、無理と思うのです。
過去にも目指した人、国はありましたが、成功していないからです。武士の時代
も、藤原先生のおっしゃる「理想的エリート」って、存在していないと思います

欧米式のやり方が間違い、不完全、それは先生のおっしゃる通りと思います。し
かし、日本式も間違いだったと思います。
だから過去に戻れという単純な理屈には承服できないのです。

●田嶋幸三「「言語技術」が日本のサッカーを変える」光文社新書2007
→サッカー協会が「言語技術」に取り組んでいるとは知りませんでした。内容は
「国家の品格」と「論理的に考える力を引き出す」を足して割ったような感じ。
●三森ゆりか「外国語で発想するための日本語レッスン」白水社2006
→批判的読書法(Clitical Reading)を詳説。
中学生に読ませると良さそう。
●内藤 誼人「上手なウソの作法」日本経済新聞社2006
→心理学の研究成果を分かりやすく解説。人間関係のストレスから解放されるか
も。
●内藤 誼人「「人たらし」のブラック心理術」大和書房2005
●早坂 隆「世界の日本人ジョーク集」中公新書ラクレ2006
→日本人ネタのジョーク。
●柳沢有紀夫「日本語でどづぞ」中経出版2007
→とにかく笑える
●遠山 啓「数学の学び方・教え方」岩波新書1972
→字が小さい。年寄りにはきつい。が、名著である。

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