竹中平蔵「マトリクス勉強法」幻冬舎2008
ブックオフで100円になっていたので買ってみました。
竹中さん自身がどうやって勉強してきたかを書いた本。
といっても特別なことは何もなくて、びっくりするほどノーマル。ただ黙々と努力されたことがよくわかります。こういうひとがそういうふうに書いておられると、たいへん安心するのですが、面白みがないからか絶版しているようです。
といっても特別なことは何もなくて、びっくりするほどノーマル。ただ黙々と努力されたことがよくわかります。こういうひとがそういうふうに書いておられると、たいへん安心するのですが、面白みがないからか絶版しているようです。
タイトルのマトリクスというのは、縦軸に仕事で役立つ勉強と人間関係構築などで役立つ勉強、横軸に資格試験のようにゴールが明確な勉強と青天井で永遠にゴールのない勉強というマトリクスで、勉強の種類を4つに分けて、勉強とひとくちにいってもその4つのどれかだけやればいいのではなく、どれも必要だ、と説いておられます。いや、まったくその通りだと思います。いくら資格をもっていてもその他の教養がまったくないという人は、活躍できませんかrね。
英語勉強のくだりも、ずばっと本質をついておられます。
結局、英語力というのは単語力。日本人はどこまでいっても、ネイティブのようには英語を使えるようにはなれないのだから、最初からそんなものを目指しても仕方がないとか。日本人は英語の読み書きはできるというのはまったくの誤解で、実は読む力が絶対的に不足しているのだとか。まったくもってその通りと思います。
学問に王道なし。
竹中さんは、とにかくアメリカが大好きなんだというのがこの本からもよくわかります。
アメリカ好きのひとというのは団塊の世代あたりにもたくさんいらっしゃいますし、わたしよりも若いひとにいます。そういうひとたちは、アメリカが世界最悪の人種差別国家であることも、超格差社会であることも、また世界最凶の戦争国家であることもわかった上で、それでもアメリカが好きだといいます。
なんでか?よくよく聞いてみると、結局2つのことに集約されます。ひとつは、その圧倒的なパワーに魅せられて。もうひとつは、努力に対してものすごいレバレッジがかかるので、努力していないやつとの間に歴然とした格差を感じることができる。
そういう考えがあってもいいと思います。そういうひとは大リーグでもハーバードでもいったらいいと思います。
しかし日本をそういう国にするというのは、わたしは勘弁してほしいと思いますが。
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