独創的視点

スピーチのヒント。
枕草子に、こういうのがあります。

第三十三段(説経の講師は)
 説経の講師は顔よき。講師の顔をつとまもらへたるこそ、
その説くことのたふとさもおぼゆれ。
ひが目しつればふとわするるに、にくげなるは罪や得たらむとおぼゆ。

愚訳:
講師はやっぱイケメンよね。顔さえ良けりゃ説教も尊く感じるしぃ。
見なきゃいいんだけどさ。。。でも不細工って犯罪じゃない?

清少納言的、良いスピーカーの条件。
いかがでしょうか?

ふつう説経の講師(お坊さん)について語るとなれば、
「話の上手下手」とか「教義の内容」という話題になるでしょう。

それがいきなり「顔」。。。

ちなみに清少納言は、当時、日本屈指の知識人です。
(愚訳は脚色です。決してアホギャルではありません。)
だから、アカデミックな話も当然書けたはず。

なのにあえて「顔」。

しかし「顔」だからこそ面白いのですね。

ふつうの人とはまったく違う視点で物事をとらえて表現している。
その意外性や非常識性に、我々読者は面白さを感じるのです。

これが、ありきたりなアカデミック話なら、
千年以上も読み継がれることはなかったでしょう。
「ありきたりな話」に面白さを感じる人はいませんからね。
そういう話を延々する人、それこそ犯罪者ですよ。

では、みなさん。
独創的視点をもつにはどうしたら良いでしょうか?

コメント

人気の投稿