言葉ウイルス

先日、某コンサル会社が「ディペンダビリティー」についての対応状況を聞きたい、
とやってきました。

みなさんは「ディペンダビリティー」ってご存知ですか?
私は聞いたことありませんでした。
調べた結果、非機能要件に近いことは分かりましたが、
違いはよく分かりません。

だから、教えてもらうのを楽しみにしていたのです。
ところが聞いてみると
「実は私らも違いは良く分からんのです。
なので今日は非機能要件ということでお話を」ですと。

IT業界で猛威を振るう「カタカナ依存症」ですね。

これは「意味不明な言葉を平気で使う」症候群の一種です。

この病気に罹ると、思考力が低下し、最悪の場合、思考停止に陥ります。

「ディペンダビリティー」の適正化が必要です、なんて言えば、なんかすごいこと考えているように見えますが、実は何も考えず単語を並べているにすぎない。

人間、楽したい訳です。考えるのは、とりわけしんどい。
だから、「考えていないのに、考えているように見える方法」があれば飛びついてしまう。人情ではあります。

意志の弱い人でなくとも、この病気は予防が難しいです。
一見すると、意味が明確な言葉も、よく考えると意味不明なものが結構あるからです。

元「週間こどもニュース」のキャスター池上彰さんは著書「伝える力」で、
~性と~的という言葉は特に注意が必要と書いておられます。

こういうの、つい言ってしまいますね。
「この機能は「生産性」を「劇的」に向上させます」

「生産性」って何?「劇的」って何?と言われても、意外に即答できない。

的や性の他にも言葉ウイルスはたくさんありますね。

いかがでしょうか?

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