読書生活2010年4月号
バックログ解消第二段!
さっそく4月号です。
しかし今月は。。。たったの5冊。
■500冊カウントダウンは:★残り51冊!★
(読書生活 通算449冊+コミック38冊)
<おすすめ>
①渋沢栄一「論語と算盤」角川ソフィア文庫2008
日経BPのサイトで紹介記事を見て、面白そうだったので読んでみました。
渋沢栄一があちこちで行った演説の内容をまとめた本です。
道徳感の欠如とか、過度な金儲け主義に苦言を呈すというものが多いです。
これらの演説は大正から昭和初期に行われたものですが、渋沢が批判の対象にしている悪しき風潮は、驚くほど現在の風潮とそっくりです。日本はぜんぜん進歩してない(むしろ退歩した)ということか。
あと、これまた、日本語の単語がすごく豊富で驚きました。
知らない単語の意味を調べてノートに書いていったら10ページ近くに。
これ、書き言葉じゃなくて話言葉ですからね。いかに当時の日本人が日本語堪能だったかよく分かります。
②岡部朗一「大統領の説得術」講談社現代親書1994
アメリカ大統領の演説におけるレトリック技術を分類解説した本です。
日本の首相が行う演説は、時事ネタを脈絡なくならべて感情的に語るというパターンが多いですが、大統領演説の場合は定型的なレトリックパターンに沿っているので、なんとなく項目網羅的でしかもロジカルに聞こえるわけですね。
大統領のレトリックといっても特別なものではありません。
基本は、「パッとしない現在から明るい未来へ」とか「対立から融和へ」とかと前向きに話を進めるというだけの話です。
しかし、上手くやらないと「うそ臭い話」になってしまいます。
日本でも形だけ真似ている、たとえば業績不振会社のCEOとか、いますが、単純に「今年は大赤字だが、来年はV字回復するぞ!」なんて言っていても、嘘にしか聞こえないですよね。
そこで西洋社会では、こういう話を「うそ臭く感じさせない」テクニック、すなわちレトリックが古代ギリシャの時代から盛んに研究されてきたわけです。
日本人はよく「内容が大事」といいますけど、それは表現力の充実を放棄するとともに、内容充実のための過大な負担を背負い込む、という危険な思想ではないかと思います。
ひとりで無駄な苦労を背負い込まないために、もっと日本人も、レトリックを勉強すべきですね。
③読売新聞「日本語「日めくり」一日一語」中公新書ラクレ2003
日本語の語源とか由来とかを解説した本です。
カバンなんていう一般的なことばの由来がはっきりしないなんて、驚きました。
その他、杏林、金字塔、決選投票(決戦投票と間違いやすい)、しどけない、堪能(英語が堪能という場合は、「カンノウ」と発音するのが正式)など、ためになる話、満載です。
<まあまあ>
①角川書店編「今昔物語集」角川ソフィア文庫2002
これまたビギナーズクラシック。
岩波文庫版を買うか迷ったのですが、全4冊!というのに恐れをなして、とりあえずこれを買いました(アマゾンで新品を)。
今昔物語は全部で確か1500話ぐらい。そのうちこの本に収録されているのは100話ぐらいです。ちなみに岩波文庫でも700話ぐらいしか収録されていません。
今昔物語は三部構成になっております。
最初が天竺部。仏教的・宗教的な話です。
次が震旦部。震旦というのはチャイナのことらしいですが、海外の物語を一括りに収録しているという感じ。
そして最後が本朝部。日本の話ですね。 芥川龍之介「羅生門」の原典などもここに入っています。
そのうち全話読んでみたいと思いますが、ものすごい量ですから、老後の楽しみですね。
②相川充「反常識の対人心理学」NHK出版2001
読んで字の如く。対人技術系の本です。
迎合理論とか、勉強になりました。
さっそく4月号です。
しかし今月は。。。たったの5冊。
■500冊カウントダウンは:★残り51冊!★
(読書生活 通算449冊+コミック38冊)
<おすすめ>
①渋沢栄一「論語と算盤」角川ソフィア文庫2008
日経BPのサイトで紹介記事を見て、面白そうだったので読んでみました。
渋沢栄一があちこちで行った演説の内容をまとめた本です。
道徳感の欠如とか、過度な金儲け主義に苦言を呈すというものが多いです。
これらの演説は大正から昭和初期に行われたものですが、渋沢が批判の対象にしている悪しき風潮は、驚くほど現在の風潮とそっくりです。日本はぜんぜん進歩してない(むしろ退歩した)ということか。
あと、これまた、日本語の単語がすごく豊富で驚きました。
知らない単語の意味を調べてノートに書いていったら10ページ近くに。
これ、書き言葉じゃなくて話言葉ですからね。いかに当時の日本人が日本語堪能だったかよく分かります。
②岡部朗一「大統領の説得術」講談社現代親書1994
アメリカ大統領の演説におけるレトリック技術を分類解説した本です。
日本の首相が行う演説は、時事ネタを脈絡なくならべて感情的に語るというパターンが多いですが、大統領演説の場合は定型的なレトリックパターンに沿っているので、なんとなく項目網羅的でしかもロジカルに聞こえるわけですね。
大統領のレトリックといっても特別なものではありません。
基本は、「パッとしない現在から明るい未来へ」とか「対立から融和へ」とかと前向きに話を進めるというだけの話です。
しかし、上手くやらないと「うそ臭い話」になってしまいます。
日本でも形だけ真似ている、たとえば業績不振会社のCEOとか、いますが、単純に「今年は大赤字だが、来年はV字回復するぞ!」なんて言っていても、嘘にしか聞こえないですよね。
そこで西洋社会では、こういう話を「うそ臭く感じさせない」テクニック、すなわちレトリックが古代ギリシャの時代から盛んに研究されてきたわけです。
日本人はよく「内容が大事」といいますけど、それは表現力の充実を放棄するとともに、内容充実のための過大な負担を背負い込む、という危険な思想ではないかと思います。
ひとりで無駄な苦労を背負い込まないために、もっと日本人も、レトリックを勉強すべきですね。
③読売新聞「日本語「日めくり」一日一語」中公新書ラクレ2003
日本語の語源とか由来とかを解説した本です。
カバンなんていう一般的なことばの由来がはっきりしないなんて、驚きました。
その他、杏林、金字塔、決選投票(決戦投票と間違いやすい)、しどけない、堪能(英語が堪能という場合は、「カンノウ」と発音するのが正式)など、ためになる話、満載です。
<まあまあ>
①角川書店編「今昔物語集」角川ソフィア文庫2002
これまたビギナーズクラシック。
岩波文庫版を買うか迷ったのですが、全4冊!というのに恐れをなして、とりあえずこれを買いました(アマゾンで新品を)。
今昔物語は全部で確か1500話ぐらい。そのうちこの本に収録されているのは100話ぐらいです。ちなみに岩波文庫でも700話ぐらいしか収録されていません。
今昔物語は三部構成になっております。
最初が天竺部。仏教的・宗教的な話です。
次が震旦部。震旦というのはチャイナのことらしいですが、海外の物語を一括りに収録しているという感じ。
そして最後が本朝部。日本の話ですね。 芥川龍之介「羅生門」の原典などもここに入っています。
そのうち全話読んでみたいと思いますが、ものすごい量ですから、老後の楽しみですね。
②相川充「反常識の対人心理学」NHK出版2001
読んで字の如く。対人技術系の本です。
迎合理論とか、勉強になりました。
コメント