CNN English Express編「オバマ大統領就任演説」朝日出版社2009
オバマとケネディーの就任演説(Inaugural Address)と、リンカーンのGettysburgスピーチのフルテキストと対訳のついた本。CDも付いていて、オバマとケネディーは生声、リンカーンは ナレータによる朗読の音源付きです。これで定価1000円といのは結構お得な感じがします。
ケネディーのスピーチは、打倒!共産主義、自由のためにアメリカは戦うのだという、非常に単純明快な内容で言葉も簡単です。
それに対して、オバマのスピーチは、だめだめなアメリカをなんとか再生させよう! みなさん協力してよね! 中東の戦争はできるだけ早期に終わらせるからね、といったネガティブな内容が中心で、言い回しとか単語が難しいです。
いまだに日本には、二言目には「アメリカでは」とおっしゃる「アメリカではの守」がたくさんいらっしゃいますが、大統領をしてこの認識であるのに、いったい何を見習えというのかなあ? と改めて思いました。
■Yet, every so often, the oath is taken amidst gathering clouds and raging storms.
しかし、しばしば宣誓(大統領就任の)は、垂れ込める暗雲と荒狂う嵐のただ中で行われたものです。
■Our economy is badly weakened, a consequence of greed and irresponsibility on the part of some but also our collective failure to make hard choices and prepare the nation for a new age.
我が国の経済はひどく弱体化しています。それは、一部の者の強欲さと無責任の結果というだけではなく、われわれ全員が厳しい選択をせず、国として新たな時代への準備をしなかった結果でもある。
■Less measurable but no less profound is a sapping of confidence across our land - a nagging fear that America’s decline is inevitable, that the next generation must lower its sights.
数字にはあれわれにくいものの、非常に深刻な問題は、アメリカ全土で自信が失われていることです。アメリカの凋落はもう避けられない、次の世代は目標を下げなければならないという、恐怖がしつこくつきまとっています。
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