田村仁「絶妙な文章の技術」明日香出版社2005
ひさしぶりに文章読本系です。
キーメッセージを際立たせる、ということをテーマにしたものです。
そのため一番てっとり早い方法は、文章を削ること。
まったく私も同感です。
文書作成にやたら時間がかかるとか下手なひとというのは、やたらと就職語句とか、誰でも知ってるような前提知識的なことを長々書いて、くることが多いです。
なので私も文書添削では、まず「只管筆削」。
つまりひたすら削ることから始めます。
すると、半分ぐらいのは「何も残らなく」なってしまいます。
要するに 、メッセージをきっちり決める前に、見切り発車したわけですね。
目的地も決めずにドライブしたら、時間がかかるのは当たり前で、しかもどこにも到着しないかもしれない。遊びならそれでも構いませんが、仕事なら単なる時間の無駄になります。
残り半分の文書は、メッセージはあるが、それが多すぎるというものです。
あれこれもいいたい、という饒舌性は人間の性であり、特に日本人はその傾向が強いという話もあり、気持ちはわかりますが、 文書作成に限らず仕事というものは時間の関数でして、なんでもかんでも一辺にやることはできない、というかしてはいけない。畢竟、優先順位付けというのが大事で、順位の低いものは切り捨てる思い切りも必要です。
これも指導が難しいことのひとつです。
コメント